私が感じる紙づくりの面白いと要素の一つとして、自由な材料で紙を作れるという事です。
普段見慣れた無地の紙とは違い、手漉きで作る紙は創造性を与えてくれます。
例えば日常の生活に欠かせない食製品も同様です。お茶、コーヒー、野菜など・・自分が作りたいと思えば自由に紙に取り入れる事が出来ます。
今回はその一つの例として、ダージリンの葉を漉き込んだ紙を制作していきます。
作業工程
1.原料作り
1.
針葉樹パルプ2g、広葉樹パルプ1gを計量器で測ります。
2.
ミキサーに、水500mlと用意したパルプを入れ、30秒〜1分ほど撹拌します。
3.
別の容器に移します。
4.
一晩水に浸けたダージリンの葉を用意します。
5.
ミキサーに水200mlとダージリンの葉を適量入れ、ミキサーにかけます。今回は、ひと摘み程入れています。
撹拌時間は、自分が使いたい葉の大きさを見定めながら決定して下さい。
6.
別の容器に移します。
2.ネリを原料に入れる
大事なポイント:複数回に分けて原料を流す。
※今回は、2回に分けて原料を流します。
1.
先ほど作った原料を半分(250ml)に分けます。
2.
水250mlを足します。
3.
準備していたネリを少量足し、よく混ぜます。
4.
とろみが出て、原料や葉が沈みにくくなれば完成です。
3.紙漉き道具を準備する
詳細は下記の記事で詳しく説明しておりますので、よければ参考にして下さい。
4.紙漉き
1.
一層目の原料を流します。
2.
一層目の水分が引いたら、二層目の原料を流します。
※二層目の原料を流す際は、手で一度クッションさせて原料を流して下さい。
高い所から流すと、一層目の原料の形を崩してしまいます。
3.
簾桁を立て、水分をある程度取り除きます。
5.乾燥
1.
紗を裏返し、漉いた紙を布切れの上に置きます。
2.
布切れで挟み、上からアイロンをかけて水分を抜いていきます。
3.
紗を剥がせるくらい水分を落としたら、紗を紙からゆっくりはがしていきます。
4.
紙を乾燥板に移し、自然乾燥させて完成です。